2026.09.16

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電動機へのグリース給脂量は多すぎてもダメ?|グリース給脂量の見直しで改善した事例

電動機へのグリース給脂

電動機の軸受温度が高い状態が続く場合、原因の一つとしてグリースの入れすぎ(過剰給脂)が考えられます。過剰給脂によって起こりうるトラブルと給脂量を見直すことで改善につながった現場でよくあるケースを紹介します。

この記事でわかること

  • 過剰給脂によって起こりうるトラブル
  • 給脂量の見直しでどのような改善が期待できるか
  • 適正な給脂量を保つための実務ポイント
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多めに入れておけば安心という給脂管理

定期的なメンテナンスの中でグリース切れを心配するあまり、給脂のたびに多めに補給しているケースは少なくありません。この場合、軸受温度が通常より高い状態が続いていても給脂不足ではなく給脂過多が原因になっていることがあります。

グリースは軸受周囲に薄い膜として存在するのが本来の状態とされており、必要以上に詰め込むことは適切な使い方とはいえません。

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過剰給脂で起こりうるトラブル

グリースを必要以上に詰め込むと軸受の回転部分がグリースをかき分けながら回転する状態になり、この撹拌(かくはん)抵抗が熱に変わって軸受温度が上昇するとされています。温度上昇以外にもシール部に負担がかかって破損し、そこから粉じんが侵入する、余分なグリースが電動機内部(巻線側)へ漏れ出す、グリース自体が軟化・酸化して劣化が早まるといったトラブルにつながる可能性があるとされています。

これらは軸受の損傷や電力消費量の増加にもつながりうるため、多めに入れておけば安心という考え方は見直す必要があります。

電動機のベアリングに過給脂
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見直しのきっかけと改善内容

軸受温度が想定より高い状態が続いていたことをきっかけに給脂方法を見直したケースがあります。グリースガンによる手動給脂はどうしても一度にまとまった量を入れがちで、規定量を超えやすいという面があります。そこで目分量での補給をやめ、メーカーが指定する補給量・補給間隔に従って計量する運用に改めるとともに自動給油器を導入し、規定量に見合った少量のグリースを断続的に供給する方法へ切り替えています。

少量を継続的に供給する方式に改めることで、軸受内のグリース量を規定範囲に保ちやすくなり、撹拌抵抗による発熱を抑えることにつながったとされています。あわせて、給脂後に余分なグリースを排出できる構造であれば、排出口から余剰分を排出する運用も取り入れています。

電動機への自動給油器の設置

給脂量や給脂方法について、現状に合った方法をご相談いただけます。

技術相談・お問い合わせ
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改善後の変化

給脂量を適正化した後、軸受温度が給脂前より安定した状態に落ち着いたという報告が見られます。あわせて、余剰グリースの電動機内部への漏れ出しやシール部への負担も軽減されたとされています。

ただし、改善の度合いは電動機の使用条件(回転速度・負荷・周囲温度など)によって異なるため、一律の効果を保証するものではない点には注意が必要です。

攪拌熱推移
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現場で取り入れやすいポイント

この事例から言えるのは、軸受温度が高い=給脂不足と決めつけず、給脂量そのものを見直す視点を持つことの重要性です。グリースガンでの補給時に量を計量すること、電動機の軸受保守銘板や取扱説明書に記載された補給量・間隔を確認することは、特別な設備投資をせずに取り組める改善策といえます。

判断に迷う場合は、無理に自己判断せず、メーカーや専門業者に相談することをおすすめします。

QA

よくある質問

グリースを入れすぎるとなぜ温度が上がるのですか?

グリースが空間を過剰に満たすと、軸受の回転部分がグリースをかき分けながら回転する状態になり、その撹拌抵抗が熱に変わるとされています。

温度上昇以外に、過剰給脂で気をつけるべきことはありますか?

シール部の破損による粉じんの侵入や余分なグリースが電動機内部へ漏れ出すこと、グリース自体の劣化が早まることなどが挙げられます。

給脂量を減らすだけで本当に改善するのでしょうか?

ケースによって改善の度合いは異なりますが、過剰給脂が温度上昇の一因になっている場合は、適正量への見直しが有効な対策の一つとされています。